仮想通貨って何から始めればいいの?
最近なにかと話題の仮想通貨。ネットで調べてみると、こんな事がよく書かれています。
「仮想通貨は少額からでも簡単に投資ができる!」
「今からでもまだまだがっつり儲けるチャンスがあるらしい」
「大手上場企業や有名投資家も仮想通貨ビジネスに続々参加している」
などなど、気になる情報がたくさん見つかります。
そう言われれば気になって、機会があれば自分も始めてみたいなと思うのが人情。しかし株などの経験もなく、まったくの投資初心者だった場合、まず何から手を付ければいいか分からないのも無理はありません。
仮想通貨を売買するには、まず「仮想通貨取引所」に登録する必要があります。でも仮想通貨取引所は国内外にたくさんあり、どれを選べばいいかという第一歩で初心者は混乱してしまいます。
この記事では、これから仮想通貨を買ってみたいという初心者の方を対象に、以下の3点を重点的に解説しています。
- そもそも仮想通貨取引所ってどんなもの?
- どこを選べば間違いないの?
- 投資に失敗しないためのコツは?
といったイロハのイをやさしく解説していきます。
投資というとなんとなく怖そうで二の足を踏んでいる方や、専門用語ばかりの解説記事はとっつきにくいと感じている方はぜひ、この記事を参考に仮想通貨の世界へ一歩を踏み出してください。
仮想通貨取引所ってどんなもの?
仮想通貨取引所は、仮想通貨を買ったり売ったりする時に必ず使うものです。ここでは、仮想通貨取引所とはどのようなものなのか、どうすれば賢く利用できるのか、基本となる知識を3つのポイントに分けて解説します。
仮想通貨取引所でできること
仮想通貨取引所でできることは、大きく分けて以下の4つです。
- 仮想通貨を買うこと
- 仮想通貨を売ること
- 仮想通貨を他の場所に送ること
仮想通貨取引所では自分の口座を持つことができ、そこに入金した日本円と購入した仮想通貨をあわせてプールしておきます。
口座にある仮想通貨を使って商品やサービスの代金を支払ったり、家族や知人に送金したりするのが「他の場所に送る」を意味します。
また仮想通貨を売って日本円に換えれば、いつでも銀行を通して出金することができます。
ちなみに、仮想通貨取引所では原則的にこれらすべてのアクションに手数料が発生します。仮想通貨取引所はこの手数料で利益を出すビジネスなのです。
日本の仮想通貨取引所は低リスク
日本では、金融庁の審査にパスした業者のみが仮想通貨取引所として営業できると法律で定められています。審査の基準は厳しく、資本金やセキュリティ、経営体制がしっかりしていない業者は営業を認められていません。これはすべてユーザーの資産を守るため。言い換えれば、現在国内で営業している認可済みの仮想通貨取引所は比較的安全性が高く、初心者でも安心して使えると言えます。
これに対して、海外の仮想通貨取引所は規制や法律が国ごとにバラバラです。また極端に規模が小さかったり、経営が不透明だったり、詐欺が横行していたりと、リスクの高い取引所も多いので注意する必要があります。初心者の場合、海外の仮想通貨取引所を使うのは、国内での取引に慣れてからでも遅くはありません。
取引所と販売所との違いってなに?
次に取引の具体的なしくみについて説明します。
仮想通貨取引所では、2つの方法で仮想通貨を売買することができます。
1つは「取引所」方式。
取引所はユーザー同士が仮想通貨の売買をする、いわばフリーマーケットのような場です。仮想通貨取引所の運営企業は場のみを用意し、ユーザーたちを仲介しているに過ぎません。
取引所では、ユーザー同士が自分の希望する金額で売りと買いの注文を出し合います。需要と供給のせめぎ合いが生まれるため「だいたいこのあたりの金額で売買が成立するよ」という相場価格は常に変動しています。
取引所は注文の方法がやや難しい反面、取引にかかる手数料が安く、相場が動くタイミングを上手くつかめば利益につなげやすいという特徴があります。
もう1つの方法は「販売所」方式です。
販売所は仮想通貨取引所を運営する企業から直接仮想通貨を売り買いする場です。こちらは例えるなら一般の小売り商店に近いしくみです。企業側があらかじめ各種の仮想通貨を仕入れていて、それに中間マージンを上乗せした価格をユーザーに提示しています。
販売所は注文方法が簡単で初心者に優しい反面、前述の中間マージンが高いため、取引所方式に比べて仮想通貨の価格が割高になるというデメリットがあります。販売所を頻繁に利用するのはコスパが悪いので、状況に応じて取引所と使い分けるように工夫しましょう。
ここまでが、仮想通貨取引所についての基本的な説明です。
次章では、初心者が最初に仮想通貨取引所を選ぶならここを重視してほしい!というポイントを解説します。
初心者向け! 仮想通貨取引所の選び方
ここでは仮想通貨の取引をこれから始める人に向けて、仮想通貨取引所選びのポイントを解説します。
初心者におすすめできる仮想通貨取引所には、以下のような特徴があります。
- ポイント1 運営企業の規模が大きい
- ポイント2 利用しているユーザー数(登録者数)が多い
- ポイント3 ビットコインの取引量(出来高)が多い
ポイント1 運営企業の規模が大きい
仮想通貨取引所の運営元がどの程度の規模を持った企業なのかはとても重要なポイントです。上場企業なのか、ベンチャーなのか、どのような事業が得意で実績はどれほどあるのかなど、仮想通貨取引所に登録する前にぜひチェックしてみてください。
中でも最も注目してほしいのが資本金です。もし不正アクセスの被害などに遭って顧客の資産が失われたとしても、運営企業の資本金が潤沢ならユーザーに十分な補償をすることができるためです。
また、運営に回せる資金が豊富だと、サーバーを強化していつでも繋がりやすい環境を作ったり、セキュリティやサポート体制を充実させたりと、ユーザーにとって良いことがたくさんあります。そのため、大規模な大手企業が運営している取引所がおすすめです。
ポイント2 利用しているユーザー数(登録者数)が多い
運営企業の規模が信頼性の証なら、ユーザー数の多さは人気のバロメーターです。使い勝手やサービスの良い仮想通貨取引所にはたくさんの人が集まります。
ユーザー数が多いということは、初心者にとって非常に心強いことです。何か困ったことがあったとしても、ネットで検索すればたくさんの情報記事や口コミが見つかります。SNSや専門掲示板で質問すれば、他のユーザーが有益なアドバイスをくれるかもしれません。実際に利用している人のリアルな評価や評判は投資にとても役立ちます。
また、利用者が多いと取引が活発になり、希望した金額で売買が成立しやすくなるというメリットもあります。
ポイント3 ビットコインの取引量(出来高)が多い
最後のポイントは、その仮想通貨取引所でどれだけの量のビットコインが取引されているかを示す取引量(出来高)です。また、ビットコイン全体に占めるシェア率もよい指標になります。
仮想通貨の代表格であり、基軸通貨でもあるビットコインの取引量は、その仮想通貨取引所の現状を知るための大切なバロメーターです。
取引量が多ければその取引所は賑わっていて、取引がスムーズに運ぶと予測できます。反対に取引量や出来高、シェア率の低い取引所は仮想通貨の流動性が低く、手数料が高かったり、売買したいと思っても取引が成立しなかったりといったデメリットが発生します。
また、登録しているユーザー数は多いのに、何らかのトラブル(例えばサイトの不具合や運営企業の不祥事など)のために取引量が落ちている取引所も中にはあります。そうした点を見破るためにも、ビットコインの取引量はぜひチェックしましょう。
以上が、仮想通貨取引所を選ぶ時に重視すべきポイントです。
もちろん手数料の安さや取り扱っている仮想通貨の種類も重要ではあります。しかし、初心者のうちは何といっても安全第一。目先の利益のためにリスクを取ったり、むやみに投資の幅を広げたりするよりも、まずは安心して自分の資産を預けられる取引所を選びましょう。
次章では、この3つのポイントをふまえて、初心者がはじめに口座を開設すべきおすすめ仮想通貨取引所のランキングBEST3を紹介していきます。
はじめに使うならここ! オススメ取引所BEST3
ここでは、前章で解説した仮想通貨取引所選びのポイント「運営企業の規模」「ユーザー数の多さ」「仮想通貨の取引量」を軸に、初心者がはじめに使うべきおすすめの仮想通貨取引所をランキングにして紹介します。
1位 bitFlyer(ビットフライヤー)
ランキング1位はテレビCMでもおなじみのビットフライヤーです。おすすめの理由は何といっても国内最大手の規模を持つ安心感と信頼性。詳しい理由を以下に解説します。
【初心者におすすめする理由】
- 大手銀行から出資を受けていて、資本金が国内最多の約41億円
- ビットコインの取引量が国内1位
- 三井住友、電通などの有名上場企業が株主になっている
ビットフライヤーは国内最大手だけあってサポートが手厚く、セキュリティも強固です。サイトも見やすく操作しやすいため、まずはビットコインを買ってみたいという初心者が最初に使うには一番適した仮想通貨取引所と言えます。
2位 Zaif(ザイフ)
おすすめランキング2位はビットフライヤーに次ぐ規模を持つザイフです。ザイフの特長はビットコインの取引手数料が国内最安値であること。また、多彩な投資ができる点でも評価されています。
【初心者におすすめする理由】
- ビットコインの取引量が国内2位
- ビットコインの取引手数料がなんとマイナス!
- 売買できる仮想通貨の種類が多く、積立投資もできる
ザイフはビットコインを売買すると手数料がマイナスになる、つまり手数料分の仮想通貨がキャッシュバックされることで人気の取引所です。ビットコインを頻繁に取引するならぜひ登録しておきましょう。
3位 bitbank(ビットバンク)
ランキング3位はやや知名度が下がるものの、安定したサービスがユーザーから高く評価されているビットバンクです。
【初心者におすすめする理由】
- ビットコインの取引量が国内3位
- 取引手数料が安い
- 使いやすいスマホアプリがあり、サポート体制も充実
ビットバンクの運営元は国内最大手の仮想通貨ニュースサイト「ビットコインニュースBTCN」を運営しているビットバンク株式会社。規模や資本金こそビットフライヤーなどに劣りますが、技術力とサービスの質に優れた穴場的取引所です。
以上が、はじめて仮想通貨を売買するならぜひ使ってほしい取引所ランキングです。
総合的にみてビットフライヤーを1位としましたが、この1社のみに登録しておけば後は問題なし、というわけではありません。実は、仮想通貨取引所は複数を使い分けるのが最も賢い利用法。次章ではその理由とメリットを解説します。
仮想通貨取引所は複数使いがマスト!
仮想通貨取引所は、1カ所だけ登録するよりも複数を使い分けた方がより安全に、よりお得に取引をすることができます。具体的なメリットには以下のようなものがあります。
- 様々なリスクを低減することができる
- 取引にかかる手数料を安く抑えられる
- 色々な投資の方法にチャレンジできる
投資の世界には「1つのカゴに卵を盛るな」という格言があります。1つの場所に資産を集めておくと、不測の事態が起こった時に全てを失う恐れがあるという意味です。これは仮想通貨取引所でも同じこと。不正アクセス被害やシステム障害、経営破綻といった万一のトラブルを想定し、資産はいくつかの取引所の口座に分散させた方が賢明です。
また、各種の手数料は取引所によってまちまちです。目的に合わせて手数料が最も安い仮想通貨取引所を利用すればぐっとお得になります。
最後に、仮想通貨取引所によって、取り扱っている通貨の種類が多かったり、FX取引ができたり、積立投資ができたりと得意分野が異なります。それぞれの特色を生かせば投資の幅が広がり、より多くのチャンスを狙うことが可能になります。
いずれの仮想通貨取引所でも、アカウントを登録して口座開設するだけならすべて無料です。手続きに多少の時間はかかりますが、おっくうがらずぜひ複数の取引所に登録を済ませましょう。
次章では、口座開設から実際に利用を始めるまでの流れを具体的に解説していきます。
仮想通貨取引所の登録方法
ここでは、仮想通貨取引所にアカウントを開設し、実際に仮想通貨を買うまでの流れを説明します。
- まずは公式サイトにアクセス!
- メールアドレスと個人情報を登録
- 本人確認書類のコピーを提出
- 数日後、アカウント開設完了の通知が届く
- 自分の口座に日本円を入金
- ビットコインを購入!
以上が仮想通貨取引所で取引をスタートするまでの基本的なステップです。どの取引所でもごく簡単な操作で登録を済ませることができます。
1つ注意してほしいのが、国内の取引所は本人確認のチェックが厳しいということ。本人確認には顔写真が付いた身分証(免許証やパスポートなど)のコピーか写真データが必要です。もしそれが不鮮明であったり、前の段階で登録した個人情報と食い違いがあったりすると本人確認ができずに差し戻されてしまいます。
もともと、アカウント開設には数日程度かかるもの。不備があると登録作業が二度手間、三度手間になり余計な時間を食ってしまうので、登録する情報や提出書類には不備がないようによく確認しておきましょう。
無事にアカウント登録が済めば、あとは自分の口座に日本円を振り込み、好きな仮想通貨を買うだけです。多くの場合、最初に買うのは仮想通貨の基軸となっているビットコインでしょう。その際に、まずどれくらいの金額を買ったらいいのかが次の問題になります。
次章では、いくらから仮想通貨取引を始めたらいいのか、ベストな金額について解説します。
仮想通貨取引、いくらから始めるべき?
初心者が初めて仮想通貨を買う際、どれくらいの予算を見込んでおけば良いのでしょうか。ここでは、仮想通貨デビューに最も適したスタート金額を解説していきます。
そもそも、仮想通貨はいくらから買えるのでしょうか。代表格であるビットコインは、1ビットコインあたり200万円を超えていた時期がありました。では購入には200万円以上の予算が必要だったかというと、そんなことはありません。
ビットコインに限らず、すべての仮想通貨は売買時の最低単位が「1」ではないからです。例えば0.01からでも、0.001からでも買うことができます。つまり数千円、数百円といった低額からでも投資を始めることができるのです。仮想通貨が、株や不動産や証券といった従来の投資と違っているのはこの点です。
少額からスタートできるのが仮想通貨投資の魅力なのは間違いありません。しかし、だからといってあまりに低額だとローリスク・ローリターンすぎて投資としての魅力を感じることはできません。その上、手数料がかさむとせっかく出たわずかな利益も相殺されて赤字になることもありえます。
それでは、仮想通貨を始めるのにベストな金額はどれくらいなのでしょうか?
筆者はずばり、5万円からのスタートをおすすめします。
理由は多くの社会人にとって無理なく用意でき、なおかつ利益を実感しやすい金額がこの程度だからです。
一例として、今年ビットフライヤーに上場した仮想通貨「リスク(LSK)」を参考に考えてみましょう。2018年、リスクは以下のような値動きをしています。
- 1月31日 1,729円/1LSK
- 2月12日 3,775円/1LSK
もし1月31日に5万円をリスクに投資していたら、28.9LSKを買うことができます。それが2月12日になると値上がりし、購入した28.9LSKは約11万円分の価値を持つことになります。つまり、2週間も経たないうちに初期投資分が約2倍になった計算です。
人によって感じ方に差はありますが、この程度の金額であれば勝った!儲けた!と実感しやすいのではないでしょうか。
もちろん、金銭感覚や予算感は人それぞれ。5万円はあくまで1つの目安です。
もし5万円を一度に投資するのが厳しいなら、積み立て感覚で月に1万円〜数千円ずつ買い増していくのも賢い投資方法です。その際、大きなリターンを狙うなら1点投資を、低リスクで色々な仮想通貨を体験してみたいなら分散投資を心がけるといいでしょう。
いずれにせよ、投資は自分にとって失っても構わないと思えるお金で始めるのが鉄則です。熱くなりすぎて無理をしないように、例えば1ヶ月に使う金額の上限を決めておくなど計画的に投資することをおすすめします。
仮想通貨取引、初心者はここに注意!
ここでは、これまで解説してきた中から、特に初心者の方に注意して欲しい要注意ポイントをまとめていきます。以下の4点はぜひ頭に入れておいてください。
- 最初は国内の仮想通貨取引所から!
- アカウント開設には時間の余裕を持って
- 取引所と販売所の違いを知っておきましょう
- 無くなっても問題のない金額で始めましょう
まず、仮想通貨取引所の選び方についてです。海外の取引所の中には日本語に対応していて、一見して使いやすそうに見えるところもあります。しかし補償やサポートなどに不安がある場合もあり、初心者にはあまりおすすめできません。最初は信頼性の高い国内の仮想通貨取引所からスタートしましょう。
ただし、国内取引所は安全性とひきかえにアカウント開設まで多少の時間がかかります。思い立った時にすぐ取引は始められないので、あらかじめ時間に余裕がある時に登録を済ませておくといいでしょう。
いざ投資を始める際は、取引所と販売所の違いを知って、両者をうまく使い分けられるように工夫しましょう。手数料をぐっと抑えることができるはずです。
最後に、投資はくれぐれも無理のない範囲で計画的に。少額から始められるので、毎月の予算を決めて少しずつ買い増すのもおすすめです。
次章では、初心者に向けた仮想通貨取引所に関する情報をコンパクトにまとめます。
まとめ
ここまで仮想通貨取引所の基礎知識や選び方、注意点などについて解説してきました。最後に、これから仮想通貨を始めたい!と考える人のために最も重要なポイントをまとめます。
- 初心者の取引所選びは信頼性を重視しましょう
- 資本金、ユーザー数、取引量は信頼性のバロメーター
- おすすめランキング1位は「ビットフライヤー」!
仮想通貨取引所は多額の資産を保有しているため、国内外を問わず常に不正アクセスのリスクにさらされています。自分の資産を守り、安全で快適な投資を続けるためにも、信頼性の高い仮想通貨取引所を選びましょう。
1番のおすすめは、国内最大手で使い勝手もいいビットフライヤー。簡単に登録できますので、ぜひ活用してみてください。