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ライトニングネットワークとは何か
ライトニングネットワークは、ビットコインの「スケーラビリティ問題」を解決する手段のひとつです。2015年に構想され、2016年から開発が開始されました。
ライトニングネットワークを簡単に説明すると、ビットコインの取引データを利用しつつ、ビットコインのブロックチェーン外で、ペイメント処理を行うネットワークのことを指します。
ライトニングネットワークが実現すれば、現在のビットコインの性能を遥かに凌ぐことが可能になります。ビットコインの処理可能なトランザクション数を増やし、手数料を下げることができるのです。
ビットコインには、電子署名の一部を変更することで、取引内容を変えずに取引IDを変更できてしまう「トランザクション展性」という弱点があり、このトランザクション展性がライトニングネットワークの実装を困難なものにしています。
参考:トランザクション展性
電子署名の正当性を保ったまま、トランザクションIDを取引当事者ではない第三者が自由に書き換えられてしまう脆弱性のこと。マウントゴックス社の攻撃に使われたとされている。
※ ちなみに、展性とは金属を叩くと壊れずに伸びる性質のことを指す。
それゆえ、ライトニングネットワークの導入のためには、Segwit(セグウィット)が前提とされているのです。
※ 2017年7月には、Segwit(セグウィット)なしでライトニングネットワークを用いたビットコインの転送実験に成功したとのニュースもありました。
ライトニングネットワークの仕組み
ライトニングネットワークは、簡単にいえば、多者間でマイクロペイメントチャンネルのことを指します。
参考:マイクロペイメントチャンネル
取引の当事者の二者間で、ブロックチェーンを利用せずに、複数回の少額送金を行うための技術。マイクロペイメントチャンネルを使えば、
- AさんからBさんに1BTCを送金する
- BさんからAさんに2BTCを送金する
- AさんからBさんに3BTCを送金する
この3つの取引をまとめて
- AさんからBさんに2BTCを送金する
とすることができるのです。
このマイクロペイメントチャンネルを2人以上の第三者を入れてもできるようにしたのがライトニングネットワークです。
ライトニングネットワークが実装されるとどうなるのか
ライトニングネットワークが実装されると以下のことが可能になります。
送金手数料が劇的に安くなり、少額支払いが可能になる
1satoshi単位でのマイクロ課金が可能になります。
このことによって、マシンtoマシンのマイクロペイメントが可能になります。
また、コンテンツの有料配布等も可能になります。
超高頻度取引が可能になる
ライトニングネットワークが実現すれば、ミリ秒単位で何千ものトランザクションが可能になります。現在のビットコインの仕様では、承認時間に10分かかりますので、その差は圧倒的なものです。
ライトコインはライトニングネットワークを実装済
ビットコインと似た仕組みを持つライトコインは、2017年7月の時点でSegwit(セグウィット)を実装しており、ライトニングネットワークを実現しています。
今後、ライトニングネットワークがライトコインとビットコインで導入された場合、双方のコインは同一のネットワーク上で処理することができるようになります。
ライトコインの特徴や購入方法については、以下の記事をご覧下さい。
ライトコイン自体は、以下の取引所で購入可能です。
中国のマイナーはライトニングネットワークを実現するセグウィット(Segwit)には否定的
ライトニングネットワークが可能になると、マイナーの手数料が減るため、中国を中心とするマイナーはSegwit(セグウィット)には反対し、ニューヨーク協定においても「Segwit2X」を推進しています。
Segwit2Xについては、以下の記事をご覧頂けると良いと思います。
最後に
ライトニングネットワークが実装されれば、ビットコイン価格が上昇する可能性というのは十分あります。ビットコインを入手するには、マイニングという方法もありますが、仮想通貨取引所で購入するやり方が最も容易です。
以下の記事でおすすめの仮想通貨取引所一覧をまとめていますので、お手すきの際に読んで頂けると幸いです。